分譲マンションのリフォームでトラブルにならない8つの注意点

分譲マンションの場合には数十世帯規模によっては、何百世帯の多くの人たちが共同で生活しています。
当然リフォームをするにしても一戸建建てとは違ったルールがあり、手順を踏む必要があるので注意点を紹介していきます。

・マンションリフォームの問題点

共有部分はリフォームできない

分譲マンションの場合には、それぞれの持ち分が区分所有権で分けられています。

リフォームする際も確認は必要ですが、ご自分の持ち分内でのリフォームとなります。

専有部分以外は全て共有部分となり、外部や廊下、階段などが該当します。

ベランダ部分も緊急時の避難経路になるので、勝手に通路を塞ぐような行為はできません。

専用部分を勝手にリフォームできない

マンションは共同住宅ですので、隣の部屋や上下階への配慮が必要になります。

床のフローリングのリフォームであれば下階へ振動音が響くでしょうし、電動工具を使えば両隣や上の階まで騒音は伝わりますので、事前に管理組合へ届け出る必要があるでしょう。

マンションの管理規約には独自の取り決めも存在するので、漏れが無いように確認してください。

床材の性能に制約がある

模様替えの感覚でデザイン性の高い、床材にリフォームするのは待ってください。

ご自分の部屋であれば、好きな仕上げ材に取り替えることは何ら問題が無いように思いますが、マンションの場合には防音性能を考慮する必要があります。

子供たちが走り廻ったり、テーブルを移動する際に引きずったりする日常的な音でも響き方に違いがあるのです。

マンションの管理規約で細かく使用できる材料が、床材以外でも決められている場合もあるので事前に確認されて下さい。

【施主支給をお考えであれば参考になる記事があります。】

施主支給でリフォームを成功させるには見逃せないポイントがあるのをご存知でしょうか?業者見積もりよりも安い商品をネットで見つけても取り付けも含めた保証がハッキリしていないとトラブルになるのは目に見えています。施主支給でリフォームする注意事項⇒

壁式構造の間仕切りは撤去できない

鉄骨鉄筋コンクリート造や鉄筋コンクリート造の場合には、内部の間仕切り壁が軽鉄下地材などで施工されている場合が多いですが、壁式構造の場合は専用部分内であっても、構造壁で仕切られていることが多く、建物自体の構造に影響がでる場合があるので、撤去したり開口部を設けることに制限があります。

管理組合で保管しているマンションの設計図書で構造図を確認して構造的に支障がないのか確認しましょう。

住みながらのリフォームは精神的にキツイ

工事期間中はリフォームを優先にしなければならず、該当部分の家具を移動して養生しなければなりません。

作業員や資材の搬入や廃材の搬出も頻繁に行われます。

同時に工事中の騒音や振動、粉塵で部屋中が汚れる場合が多いです。

自分自身も窮屈に感じながら、お隣に迷惑を掛けてしまっていることも重なりストレスで参ります。

こんな不便な思いをするなら、実家や短期間の仮住まいを検討されると良いでしょう。

リフォーム業者も作業の中断も少なくなり、工事がスムーズに運んで工期も短くなるかもしれません。

ただし時折どのような作業をしているかチェックすることも大切です。

・マンションリフォームの手順

玄関ドアはリフォームしない

外壁に面した玄関ドアやアルミサッシの取り換えは、マンション全体の外観を乱してしまうので行うことはできないでしょう。

リフォームを考えていたなら見直して可能な範囲のリフォームを検討をします。

水回りの配管ルートを確認

システムキッチンやユニットバスの位置を移動する場合には、マンションの構造や既存の給排水管が関係してきますので、極端な移動は制約される場合が多いです。

理想としては同じ位置での製品取り換えが無難でしょう。

【対面キッチンをお考えであれば参考になる記事があります。】

対面キッチンにリフォームして「失敗した~」と後悔した方を多数知っています。圧倒的な開放感に心を奪われた奥様の勢いで対面キッチンにしたら料理の匂いや音が広がるし、覗かれるのも抵抗があるらしい。対面キッチンのメリットとデメリットを詳しく説明します。

間仕切り壁の構造を調べる

間仕切り壁の移動の際には、構造壁であれば間取りプランを見直しましょう。

壁式構造のマンションの場合は間仕切り壁を活かす方向で、リフォームすることを勧めます。

管理規約を確かめる

リフォーム業者との打ち合わせの時には、マンションの管理規約や設計図書を一緒に確認しながら進めましょう。

できればマンションリフォームを専門としている、リフォーム業者に相談されるとスムーズに計画できます。

マンションの管理組合に届け出る

リフォームプランが決まったら管理組合に事前に届け出をします。

どのようなリフォームで、工期や部屋までの作業用の運搬経路がどうなるのか明示します。

了承されたら共用部分の掲示板などで、マンション住人全体へお知らせします。

工事前の近隣挨拶をする

工事着手1週間前くらいに、世帯の両隣と上下階の住民にリフォーム工事をする旨を挨拶します。

作業通路となる階段やエレベーター近くの方も含めると良いでしょう。

リフォーム業者単独で挨拶に行く場合もありますが、重複するのでできえば一緒に行かれる方が望ましいです。

リフォームの進捗を確認する

リフォーム期間中は、プラン通りに工事が進捗しているかチェックします。

共用部分の廊下やエレベーターなどで汚したり、他の住人が使えない状態にしていないかなどを確認して、出来る限り迷惑を掛けないことを忘れてはいけません。

工事完成の挨拶をする

リフォームが完了したら管理組合と近隣住民へ挨拶に行きましょう。

騒音や資材運搬のエレベーター使用などで迷惑を掛けてしまっているので一言でも挨拶をしておくことが今後の付き合いに影響してきます。

・まとめ

一戸建てと違いマンションの場合には複数の世帯で共同で生活しています。

こちらの都合でリフォームをすることは迷惑を掛ける可能性が高くなり、今後の隣近所との生活にも影響を及ぼすことになるでしょう。

隣の部屋や上下階への配慮が最も重要でありますが、最初は管理組合へ話を持って行って協力者を増やすことがスムーズに進める秘訣です。

それと重要なことはマンションのリフォーム経験が豊富な業者に依頼することです。

マンションの管理規約や設計図書を一緒に調べてもらい騒音や粉塵対策を最大限に考慮したリフォームプランを作成してもらうことが成功のポイントでしょう。

あなたのマンションリフォームのヒントに少しでもなったなら幸いです。

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