限られた面積の狭小住宅を快適な居住空間にするためのリフォームポイントを紹介します。
・狭小住宅を快適にするリフォームポイント
1、自然採光を取り入れる
お隣の外壁からの距離が保たれているなら開口部を可能な範囲で大きくして、太陽光がたくさん降り注ぐようにすることで、昼間の照明器具の使用頻度が少なくすれば電気代の節約にもなります。
自然採光の取り入れが難しい場合には、小さくても吹き抜けを設けて屋根にトップライト(天窓)を設置することで各階の中部屋も明るくなります。
2、オープンな空間にする
現状が間仕切り壁で仕切られているのであれば撤去して、一つの空間にすることで奥行きが生まれ狭小住宅であることを忘れさせてくれます。
キッチンとダイニング、和室などや子供部屋も間仕切りを撤去して必要な時だけ仕切れる可動間仕切りにします。
スペースに余裕があれば可動収納を制作し間仕切りとして使いながら、必要に応じて好きな場所に移動することも可能となり子供たちも喜ぶことでしょう。
3、冷蔵庫や家具の寸法に合わせる
事前に配置予定の冷蔵庫や食器棚などの寸法を設計の段階で落し込んで、無駄なスペースを作らないようにします。
狭小住宅の場合には、いかにしてデットスペースを潰して居住スペースに還元していくかが重要なポイントです。
中途半端な空きはホコリが溜まりやすいので、毎日の掃除のしやすさを考慮してもジャストサイズで収めましょう。
4、キッチンや洗面台を作り付けにする
奥さんは広々とした豪華なアイルランドキッチンやペニンシュラキッチンを希望しているかもしれません。
狭小住宅は限られた空間での配置となるので、極力シンプルなキッチンが理想的です。
収納力をアップさせるために天板とシンクは既製品にして、本体と吊り棚を作り付けにすれば細かな調整ができるでしょう。
後方にキッチン収納を設ければ更にオリジナルなキッチンとなり奥さんも満足されることでしょう。
洗面台も洗面室の寸法に合わせて天板とボウルは既製品にし、本体を作り付けにすれば無駄な隙間が無くなります。
5、浴室は必要最小限にする
ユニットバスは規格の寸法が決まっていて浴室廻りの壁下地からの余幅が施工上必要となります。
狭小住宅の場合には僅かな寸法が、隣接する洗面室の広さに影響してくるので、必要最小限にすることが望ましいでしょう。
逆にお風呂場はゆったりしたいと思われるなら隣接する部屋を削って調整することになります。
6、可能な限り収納を造る
基本的に窓のない壁面は全体的に収納を造ることで収納力を向上させます。
外観をシンプルに見せるために、室内の壁と同一の仕上げの扉でフラットにすることで統一感が生まれます。
狭い部屋でも壁に埋め込む形で飾り棚を作ることも可能です。
階段の蹴込み部分も引き出しを作って収納にしたり、キッチンや和室の床下なども利用できれば収納にします。
収納が足りない場合には、最上階の天井を屋根勾配に合わせて造り替えることで空間を広げ、ロフトを設けることで収納スペースが新たに増やせます。
7、内部の建具は引き戸にする
限られた空間では人の動線がスムーズに行き来できることが理想的ですが、開き戸の場合は廊下の幅が狭い時には家族の行動が交錯するときに立ち止まることになります。
大き目の引き戸にすることで出入りがしやすくなります。
建具には大き目の明り取りを付けることで、衝突防止と自然採光を取り入れることが可能となります。
内部の建具については、こちらの記事で詳しく書きました。ご参考ください。
8、狭小住宅リフォームの実績ある業者
リフォーム業者の一部には施主の指示だからだと言って、構造的に重要な部材を簡単な補強で撤去してしまったり、見えない部分で手抜きをしてしまう場合があるようです。
信頼できるリフォーム業者なら施主が希望したことを「できることはできる」「できないことはできない」「どのようにしたらできる」かを毅然とした態度で即答できる技術力が欲しいものです。
ハッキリしないで誤魔化したり些細な事でも、持ち帰って回答待ちになるのはあまりにも頼りないです。
リフォームのプロなんですから信頼できない時には遠慮しないで現場担当は交代です。
後は今までの狭小住宅リフォームの施工実績や利用されたお客さんの評判なども判断材料になるでしょう。
【狭小住宅リフォームの実績がある優良業者を簡単に見つける方法について、こちらの記事で詳しく書きました。ご参考ください。】
9、仮住まいを確保する
フルリフォームでも広さに余裕があれば住居スペースと工事エリアを仮設的に区切って工事をすることも可能ですが、狭小住宅のリフォームは資材の搬入搬出や作業場所の確保などで制約があるので、できれば工事期間中は仮住まいへ一時的に引っ越される方がスムーズにリフォームが進みます。
資材の切断や固定する際の騒音や粉塵などは、予想以上に凄いので精神的にキツイと思います。
10、バリアフリーにする
狭小住宅の場合にはスペース的な制約がある分スムーズな動線を確保することが重要ですが、足元に段差があると躓きの原因となったり障害になることが考えられます。
玄関からホールへの段差や和室とリビング、浴室やトイレなどの段差も解消することで狭小住宅でも移動しやすくて快適なマイホームになります。
・狭小住宅リフォームのまとめ
ゆったりとしたスペースがある住宅であれば部屋の配置や仕上げを決めればすぐにリフォームできますが、狭小住宅のリフォームの場合には、如何にしてデッドスペースを無くして効率的に部屋を配置するか創意工夫が必要です。
具体的には設計士やリフォーム業者の担当者と細部まで打ち合わせをしながら、何度も調整を繰り返すことで狭いながらも快適な居住空間へと繋がるのです。
「狭小住宅を快適にするリフォームポイント」
1、自然採光を取り入れる
2、オープン空間にする
3、冷蔵庫や家具の寸法に合わせる
4、キッチンや洗面台を作り付けにする
5、浴室は必要最小限にする
6、可能な限り収納を作る
7、内部の建具は引き戸にする
8、狭小住宅リフォームの実績ある業者
9、仮住まいを確保する
10、バリアフリーにする