目的にあった目隠し壁を造るためにチェックポイントを紹介します。
・玄関の目隠し方法
玄関を目隠しする方法は庭木を植えたりする簡易的やり方から、コンクリートの構造物で強固な壁を構築するまでライフスタイルに合った方法を選ぶことができます。
植栽を利用する
ガーデニングをされているのであれば玄関前にプランターを配置して、格子状のラティスにツタを這わせたり庭木を密に植えることで比較的簡単に目隠しを作ることができます。
コスト的にも安く抑えることができますが、水やりや落ち葉拾いなどのお手入れが必要となるので手間のかからない常緑樹が良いでしょう。
季節や気候も影響するのでお住いの地域で実績のある庭造りの専門業者に相談されると間違いありません。
コンクリート造の目隠し壁
コンクリートのしっかりした構造で目隠し壁を造ることで重厚なイメージを醸し出すことができます。
明り取りのスリッドやガラスブロックを所々設けたり、デザイン性の高い石調の塗装や外装タイルを貼るなど幅広い仕上げを楽しめるでしょう。
強固な基礎を設けることで耐久性も高く台風や積雪などの厳しい環境でも倒壊することはないでしょう。
住宅がコンクリート造で無くてもアプローチのアクセントとして印象付けることができますが、複数の工程が必要となるのでコストが最も高くなります。
天然木の目隠し壁
自然の風合いを活かした天然木でルーバー形状にしたり、一定のピッチで連続的に木柱を立てることで温もりのある玄関周りを演出できます。
防虫処理などのシロアリ対策は必須ですがコンクリート製や金属製の目隠し壁と比べると寿命や耐久性は劣るでしょう。
和の雰囲気であれば樹脂製の竹垣や木目調をデザインしたフェンスなどであれば耐久性を向上させることはできます。
金属製の目隠し壁
アルミやステンレス製の型材を組み合わせることでシャープなデザインのスタイリッシュな目隠し壁を設置できます。
既製品も多く建物に合わせて色合いも選べるし、ポリカーボネートのパネルタイプであれば曇りガラス状になるので視線を遮りながら太陽光を受け入れることもできます。
種類も豊富で工事費も比較的お求めやすいでしょう。
台風の接近する地域や比較的風が強い場所であれば、耐風圧強度の高い仕様にしたり特別な補強が必要です。
【カーポートかガレージのリフォームをお考えの方に参考になる記事です。】
・目隠し壁の目的を明確にする
プライバシーを守りたい
玄関と全面の道路との距離が離れていないとお向かいの住人や歩行者と目が合うことがあります。
玄関ドアを開けるタイミングだと家の中を覗かれていそうで焦る気持ちも芽生えるでしょう。
目隠し壁があることで玄関からの出入りする際に、こちらからは見えているが相手からは見えずらい環境を作れます。
見え方の程度はプライバシーを完全に守りたいのであれば壁の面積を増やすことで高めることが可能でしょう。
子供が飛び出さないために
小さなお子様がいらっしゃると外出が楽しみで勢い余って玄関を飛び出ししまい、家の前を走行中の車に急ブレーキを踏まれてしまい冷や汗をかいた経験はないでしょうか。
敷地にゆとりがなく玄関と前面道路とが近いと、このような状態になりやすいので目隠し壁で玄関ポーチをL型に囲うことで子供の行動範囲をコントロールしましょう。
道路沿いにフェンスを設置して門扉で鍵をかけることで万全になります。
お洒落な雰囲気にしたい
玄関からのアプローチが殺風景で物足りない印象で悩まれているならお洒落な目隠し壁を造ることで来客のワクワク感が増すことでしょう。
建物の一部として統一感を出してもいいし、全く違う素材でビビットな色合いにしてインパクトを与えても面白いでしょう。
DIYがお好きであるならガーデニングで自然に優しい雰囲気を簡単に作れます。
・玄関の目隠しチェックポイント
視線を遮れるか
出かけるときに近所を散歩している住人やセールスマンと目が合って「ビクッ」として慌てた経験はないでしょうか。
玄関を出た時に自分の存在を包み隠してくれる目隠し壁が必要ですが、壁面が大き過ぎると小さな開口部でも明り取りが無いと圧迫感が出てしまうのでバランスが感覚が必要です。
光は入るか
植栽を密に植えすぎて生い茂っていたり、目隠し壁のデザイン上視線を遮ることを重視したことで自然の光が玄関に差すことが困難になり昼間でも薄暗くなる場合があります。
紫外線は遮断したいですが適度な日差しは必要でしょう。
視線をある程度遮れるくらいのスリットを設けたりポリカーボネイトをはめ込んだパネルを採用すれば両立できます。
耐久性は高いか
厳しい自然環境に晒される玄関の目隠し壁は風雨や紫外線で劣化しやすいです。
地域によっては台風や積雪などの更に厳しい環境も予想されるので、製品や素材が適しているのか判断しなければならないでしょう。
コンクリート造であれば耐久性が高く安心でしょうが、型枠を組み立てたりコンクリートの養生期間が必要になるので工程が複雑になり工事費がアップするのは避けられないでしょう。
アルミやステンレス製であれば支柱や独立基礎があれば、コンクリートで目隠し壁を構築するよりもコストを抑えられて耐久性も保つことが可能でしょう。
建物とのバランスはどうか
訪問者が門扉を開けて敷地内入ってきてアプローチを歩きながら目に入るのが、綺麗な床タイルや花壇のレンガ、自然を感じさせる植栽や日差しを遮るパーゴラが見えてくるでしょう。
その先にある玄関の目隠し壁は、訪問者を遮る形で目の前に現れますが建物やエクステリアとの一体感を持たせることで優雅な雰囲気を出すことができます。
バランスが悪いと圧迫感があったり、チグハグで安っぽい印象を与えかねません。
エクステリアの専門業者に依頼してパースを作成してもらったり、サンプルを実際の建物と比較して色合いや質感がマッチしているか確かめた方が良いでしょう。
防犯性能はどうか
プライバシーの確保するには視線を遮る必要がありますが、目隠し壁をやり過ぎると死角になりやすいでしょう。
留守の時に宅配や点検者を装って侵入してきた、不審者の隠れられる場所を作ってしまう恐れがあるのです。
目隠し壁に外部からでも玄関の出入りがある程度見えるように高さを低くしたり、開口部やスリットを多めに設けることで死角を減らすことができますがプライバシーを保つのは難しいでしょう。
通気性はどうか
目隠し壁の表面がフラットであれば風が抜けるように小さな開口部を幾つも設けたり、小さな柱を一定の間隔で設置することで風が抜けやすくなります。
木製や金属製であればフェンスやルーバーにすれば通気性が向上するでしょう。
予算に合っているか
目隠し壁は素材や形状によって工事費に開きが生まれます。
ご自宅のデザインと合わせたいのか、季節や天候に左右されずに長持ちさせたいのか、とにかく低価格で手早く造りたいのか優先順位を決めてエクステリアの専門業者に相見積もりを依頼します。
構造や性能、メーカーによって価格帯のランクがあるので数パターンはプランを提案してもらいましょう。
予算が合わない場合には対応力がありそうな業者を選んで相談してみます。
それと部分的にリフォームするよりエクステリアをまとめて工事するれば、値引き率を上げることができるので検討してみましょう。
【お庭のリフォームをお考えの方に参考になる記事です。】
・玄関の目隠し壁まとめ
目隠し壁のリフォームポイントをご覧頂けたでしょうか。
ご自宅の前面道路を歩いてみてどんな見え方をしているのか確かめて、理想の目隠し壁をイメージしておきましょう。
ご家族が毎日出入りされる玄関を安全に気持ちよく利用するために必要なことなの目隠し壁リフォームのヒントになれば幸いです。