プレハブ物置で失敗しないための注意事項を紹介していきます。
・簡易的なプレハブの物置だから必要ない
ホームセンターで見かけるプレハブ物置は、簡単に設置できてリーズナブルなので人気があります。
家族が増えてきて室内の収納に納まりきれなくなった物を、手っ取り早く片付けられるので重宝しますが注意すべきことがあります。
悪質な業者から「この程度のサイズであれば確認申請は皆さん出されていませんよ」と甘い言葉を投げかけてくることがあるのです。
確認申請の詳細な説明をせずに、あくまでも施主の意向でプレハブ物置だけを依頼されて、施工したように持っていかれることがあるのです。
確認申請が必要な場合でも、このような不誠実な業者の罠に巻き込まれないためにもプレハブ物置をセットする前の確認ポイントを一緒に見ていきましょう。
・プレハブ物置を敷地にセットする確認ポイント
大きさはどれくらい
設置されるプレハブ物置の大きさはどれくらいでしょうか?
床面積が10㎡を超えるのであれば確認申請は必要となります。
特に敷地に余裕がない住居では、建ぺい率をオーバーしないように注意する必要があるでしょう。
設置する地域は
プレハブ物置を設置する地域は防火地域や準防火地域でしょうか?
該当するのであれば床面積に関係なく確認申請は必要となります。
市区町村の建築指導課で確認されるといいでしょう。
設置する業者は
ご近所のホームセンターやエクステリアの専門業者にプレハブ物置のセットを依頼される場合が多いでしょうが、確認申請の有無を把握して顧客の立場になり親身な対応してもらえる会社を選ばれることが大切です。
面積の大きなプレハブ倉庫で準防火地域なのに確認申請について「どのようにしましょうか」と判断を委ねてくるようだと信頼できません。
施工実績が豊富で最適な提案をしてくれる業者が安心できるでしょう。
自治体と調整しているか
プレハブ物置のサイズや防火地域の有無も確かめなければなりませんが、国土交通省住宅局より(国住指 第4544号)小さな物置で外部からの出し入れができて、人が物置内に入れないものは建築物に該当せず確認申請は不要との助言がなされています。
荷物の出し入れ方法がどうなのか、人が立ち入れないサイズや形状について不明確なので、いずれにしても市区町村の建築指導課などの担当部署に確認された方がいいでしょう。
どのような製品でどのような設置方法なのか確かめられると思うので、図面やカタログを準備して直接確認されるか難しければ建築士や専門業者に依頼されると間違いありません。
お隣への挨拶は
境界塀沿いにプレハブ物置を設置することで日当たりや見た目の圧迫感、雨水の飛び跳ねなど少なからずお隣へ影響を与えます。
中には隣人に通報されて違法建築がバレてしまい是正させられることもあるのです。
「敷地内だから関係ない」と安易に考えないで事前に一言「このあたりにプレハブ物置を置くので」と声かけしておくことでトラブルを避けられるでしょう。
安く収めたい
プレハブ物置の確認申請には作図が必要となり費用が発生します。
業者によっては「確認申請には手続き費用がかかります」がと煽ってくる場合もあるので判断を間違わないようにしなければなりません。
相手からすれば手間も省けるし、とにかくプレハブが売れればいいのでそんな無責任な物言いをしてくるのでしょう。
私たちの立場では、予算組の段階で確認申請費用も含めて計画することで追加費用で慌てることもなくなります。
業者によってメインで取り扱うメーカーが異なるので相見積もりをそれぞれ依頼して、予算に合わせてもらえる業者を絞り込みましょう。
住宅の売却予定がある
近い将来、住宅の住み替えで売却をお考えであれば敷地内に違法に設置されたプレハブ物置があると、建築基準法に適合させる必要があるので何かと支障きたします。
仲介業者も売りずらいので良い顔をしませんし、購入者だって家族が増えることで部屋を増築する可能性もあり、建ぺい率などに関わってくるので確認申請していれば敷地内の建築物が明確になっているので購入しやすいでしょう。
・プレハブ物置の確認申請まとめ
「既製品だから」とか「プレハブだから」と安易な考えで確認申請は必要ないと軽く考えていると、ご自宅の建ぺい率がオーバーしてしまっていたり外壁の後退距離が不十分で行政から撤去するように指導される可能性があります。
本当にそうなのか疑問に思われるかもしれませんが、悪質な例だと住宅を建ぺい率ギリギリで完成させて役所の完成検査を受けた後に、こっそりプレハブ物置などの建築物を造り確認申請逃れをする方がいるのも事実なのです。
ただ後々不動産を売買する際に売りずらくなり後悔することになるのは想像できるでしょう。
プレハブ物置をお考えでしたら今一度チェックポイントにより確認申請の必要性を確かめられて下さい。