浴室のリフォームで在来工法にするのか、ユニットバスにするのか悩まれていませんでしょうか。
それぞれに良さと注意点があるので一緒に見ていきましょう。
・在来工法の特徴
今まで一般的であった浴室は在来工法で、床面と壁の立ち上がり部分は防水層を形成してお風呂の水が周囲へ漏れるのを防いでいます。
浴槽の設置や床、壁のタイル貼り、天井施工がそれぞれ別工事になるので工程が多く手間が掛かります。
自由設計で空間を広くしたり高級感のある石材を利用できるので根強い人気があります。
メリット
開口部の自由度が高い
ドアや窓の位置、サイズはタイル目地に合わせれば調整が可能ですから、出入り口を一般的な寸法より大きくすることができます。
タイルや石の選択肢が広い
床や壁面は好みのグレードでタイルや石材など自由に選べるでしょう。
ユニットバスの場合にはメーカー指定のパネルで床面、壁面の材質が限られています。
浴槽の選択肢が広い
浴槽のサイズやグレードも浴室の寸法を調整すれば設置可能です。
ユニットバスの場合にはメーカー指定の一般的なFRP樹脂の浴槽がセットになっている場合が多いようです。
【浴槽のリフォームについて、こちらの記事で詳しく書きました。ご参考ください。】
デメリット
肌触りが冷たい
床材の種類にもよりますがユニットバスと比較すると冷たい感じがします。
一般的なグレードのユニットバスと比較すると複数の工程が必要となるのでコストが高目になります。
目地が汚れやすい
タイルの目地部分は汚れやカビが発生しやすいので普段から小まめにお手入れしないといけません。
【浴室のタイルのひび割れでお悩みの方に参考になる記事があります。】
防水工事が必要
下地部分は防水層を形成するので古くなり劣化したり、施工不良などがあると漏水する可能性があります。
木造で防水工事が不十分な場合には、お風呂の水が少しずつ浸透して床下地材が腐っている場合があり補修が必要になりなることがあります。
浴槽の種類と特徴
在来工法の場合には好みによって浴槽の材質を選択できます。
鋳物ホーロー製浴槽
耐久性が高くて汚れに強いが重量があるので据え付けに手間が掛かります。
FRP製浴槽
樹脂系の強化プラスックで形成されている浴槽で衝撃にも強くて保温性が高く種類も豊富でお求めやすい金額です。
ステンレス製浴槽
ステンレスの特性である耐久性が高くて汚れが付きにくく、サビやキズに強い特徴があります。
タイル貼り浴槽
自由にデザインできるが目地が汚れやすく掃除に手間が掛かります。
木製浴槽
ヒノキは独特の香りがあり人気があるが換気を気を付けないとカビが発生しやすいでしょう。
・ユニットバスの特徴
最近の住宅で増えてきているユニットバスは、工場生産されたパネルを組み立てる方法なので床や壁、天井、浴槽、ドアなどをジョイントすることで防水性が高く施工が早いです。
モデルルームで見たイメージそのままを自宅で再現できるので「こんなはずじゃなかった」とイメージ違いが生じることがありません。
メリット
施工が比較的簡単
在来工法の防水工事は職人の技術でバラツキがありますが、ユニットバスは床と壁のパネルを完全に繋ぎ合わせるので比較的簡単に防水性能を高く保てます。
触り心地が良い
メーカーにより特徴がありますが肌触りで冷たさを感じないでしょう。
比較的低コスト
最近はグレードの高い質感を演出しているユニットバスも登場していますが、一般的なタイプであれば工程が簡略化しているので在来工法より価格は安いです。
掃除がしやすい
メーカーにもよりますが目地などを少なくして掃除がしやすい仕上面になっています。
【浴室ドアの交換をお考えの方に参考になる記事があります。】
デメリット
広さに制限がある
ユニットバスのメーカーにより規格の寸法が決まっているので浴室の広さの自由度はありません。
壁や床パネルの選択肢が狭い
在来工法の場合には石材やタイルなどのメーカーや種類など自由に選べますが、ユニットバスはメーカー指定のパネルの柄や色の範囲内で選ぶことになります。
ユニットバスのサイズ
基本的にユニットバスは規格のサイズがあり浴室が広いタイプほど高くなります。
あとは内部の床、壁、天井の仕上げグレードや設備により違ってきます。
◆0.75坪タイプ
W120㎝~130㎝
D160㎝~170㎝
◆1,0坪タイプ
W 165㎝~165㎝
D 165㎝~165㎝
◆1,25坪タイプ
W 160㎝~170㎝
D 200㎝~210㎝
◆1,5坪タイプ
W 160㎝~170㎝
D 240㎝
・浴室暖房乾燥機で快適に
メーカーにより機能は違いますがユニットバスでも在来工法でも浴室暖房乾燥機を取り付けることで快適な空間になります。
1、乾燥機
天気が思わしくなくて部屋干ししたら生乾きで嫌な思いをしたことがないでしょうか。
浴室暖房乾燥機を使えば湿気を取り除き衣類を乾燥させる機能は便利です。
2、暖 房
冬場の入浴前に震えた経験はありませんか。
電気ヒーター機能を使い暖房しておけば最初から温かく快適なお風呂に浸かれることでしょう。
3、24時間換気
24時間換気機能が付いていれば浴室内の湿気を解消でき、カラッとした状態で気持ち良く入れるしカビが発生しずらくなります。
4、ミストサウナ機能
ミストサウナの保湿効果でゆったりリラックできます。
5、涼風機能
涼風機能で夏場でものぼせることなくお風呂に入りやすいでしょう。
・まとめ
ユニットバスと在来工法の比較するポイントが分かったところで大切なのが優先順位です。
ご自宅の浴室のリフォームで今までが窮屈だったので、スペースを広くして天然石を貼りたいのなら在来工法になります。
奥さんが今までのお風呂場でタイル目地のカビ落としに苦労していたのであれば、メンテナンスのしやすいユニットバスになるのでしょう。
これからご家族と快適なお風呂に入れるようにメリット、デメリットを考慮して決められて下さい。
コストの比較はユニットバスと在来工法でそれぞれ見積もりを取って選びましょう。
【浴室リフォームの見積り依頼をする方法について、こちらのサイトが参考になります】